歯科用レントゲン装置
この度、歯科用レントゲン装置を導入いたしました。
よく歯医者さんにあります、あれです。
私たちが歯医者さんに行ってレントゲン検査を受ける場合、大きく口を開けますね。
わんちゃんねこちゃんの場合、お口をあーんて開けていてねというのは難しいため、
麻酔や鎮静処置を行った上で撮影をします。
このように数本ずつ撮影します。(分かりやすくするため角度をずらしています)
歯は、歯肉から出ている部分よりもずっと奥の方まで伸びており、
レントゲンではその見えない部分を撮っているのです。
(模型では先の方が少し欠けています)
口臭や歯石、歯肉口内炎についてもお気軽にご相談下さい。
ラプロス
猫ちゃんの慢性腎臓病治療薬【ラプロス】(プロスタサイクリン製剤:ベラプロストナトリウム)が発売されるそうです。
元々、人間の肺高血圧症に対して使われていたお薬が猫にも承認されたとのこと。
以前このブログで【SDMA】の事を書きました。
そこにも書いてありますが、
猫ちゃんの慢性腎臓病では【尿細管間質の線維化】が起こる場合が多いのですが、
【ラプロス】は抗炎症作用・線維化抑制・腎血流量の改善を目的とした薬剤ですので、
慢性腎臓病の進行を今までよりもずっと遅らせることが出来るのではないかと期待しています。
まだ詳しいことはわかりませんが、猫ちゃんたちと飼い主さまにとって嬉しいニュースでしたので載せさせていただきました。
(寝起きなんだけど…)
フェリウェイ
【フェリウェイ】、ご存知の方も多いと思いますが、当院の商品棚にたくさん陳列しておりますこの箱たち。
スプレータイプと拡散タイプの二種類があり、お試し用スプレーも置いてあります。
待合室の片隅や…
診察室にも
入院室にも
拡散タイプを設置しております。
入院やお預かりのお部屋や、検査の時に使うタオルや貸出毛布にはスプレーを
シュシュー
シュシュシュー
ソファにも
シュシュー
椅子のマットにも
シュー
診察台に敷くマットにも
シュシュー
実はあちこちにシュッシュしているのです。
でもそんなに一生懸命撒いている【フェリウェイ】って一体何なの??…(・・?
😸ということで、【フェリウェイ】について、解説いたします。
【フェリウェイ】の成分は、”猫フェイシャルフェロモンF3類縁化合物” という、何だか難しい名前の物質です。
😸”フェロモン”とは、 動物個体から自然に産生される化学物質 です。
猫ちゃんのフェロモンは F1~F5の5種類 が確認されています。
😸この”フェロモン”は、切歯と鼻の間にある”鋤鼻器”という器官で感知し、直接脳に作用することが分かっています。
⇒鋤鼻器についてはWikipediaもご参照ください
😸猫ちゃんの”フェロモン”は主に 性的マーキング・物に対するマーキング・飼い主や他猫に対するマーキング として分泌されます。
😸”フェロモン”の分泌部位は 頬部・口周囲・肉球・乳腺付近・尾上部・肛門周囲・泌尿生殖器周囲 です。
人間や物にこすりつけてきたり、触ってもらうと喜ぶ部分だという事が分かります。
😸ではなぜ、猫ちゃんは”フェロモン”を物や人間や他猫にこすりつけるのか?
それは、猫ちゃんが自分のフェロモンを物や人につけることで気持ちを落ち着かせたり、ストレスを減らしたり、
コミュニケーションを図ろうとしているからなのです。
😸私たちがよく認識できるフェロモンの分泌としては 爪とぎ・尿スプレー・頬のこすりつけ の3つがあります。
このうち、頬のこすりつけ以外はあまり望まれない行動だと思います。
😸【フェリウェイ】は、この猫ちゃんの”フェロモン”(F3)に類縁した化合物であり、
猫ちゃんの気持ちを落ち着かせたり、マーキングを減らしたりするために用います。
😸通院や旅行、また引っ越しや家族やペットの増減など、
人間にとっては小さな変化や出来事であっても、猫ちゃんたちはストレスを感じます。
特に、採血をされたり爪を切られたりする動物病院は苦手な猫ちゃんも多いと思います。
😸【フェリウェイ】によって、少しでも猫ちゃんのストレスを軽減できたらという思いから
猫専門病院だけでなくあちこちの動物病院で使用されています。
😸ご家庭でも、望まない爪とぎや尿スプレー行動に対して、
また多頭飼育でのストレス軽減など様々な場面で【フェリウェイ】は活用できると思います。
以上長くなりましたが、【フェリウェイ】についてでした。
あわたまの背中でおくつろぎください。
2017
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
むさし小金井キャットクリニックねこの病院とあわたまは
今年もみなさまのお役に立てますよう
精進してまいります。
(がんばります)